About

田中浩也

環境情報学部 教授
博士(工学) デザイン工学、社会基盤工学

1975年 北海道札幌市生まれ のデザインエンジニア/ トランジションデザイナー。専門分野は、デジタルファブリケーション、3D/4Dプリンティング、循環型まちづくり、社会変革とデザイン。モットーは「技術と社会の両面から研究すること」。京都大学総合人間学部、同人間環境学研究科にて高次元幾何学を基にした建築CADを研究し、建築事務所の現場にも参加した後、東京大学工学系研究科博士課程にて、画像による広域の3Dスキャンシステムを研究開発。最終的には社会基盤工学の分野にて博士(工学)を取得。2005年に慶應大学環境情報学部(SFC)に専任講師として着任、2008年より同准教授。2016年より同教授。2010年のみマサチューセッツ工科大学建築学科客員研究員。

国の大型研究プロジェクトとして、文部科学省COI (2013-2021)「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会」では研究リーダー補佐を担当。文部科学省COI-NEXT (2023-2032)「リスペクトでつながる「共生アップサイクル社会」共創拠点」ではプロジェクトリーダーを務めている。

文部科学省NISTEPな研究者賞、未踏ソフトウェア天才プログラマー/ スーパークリエイター賞をはじめとして、日本グッドデザイン賞など受賞多数。総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の展望に関する検討会」座長、総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の基盤設計に関する検討会」座長、経済産業省「新ものづくり検討会」委員、「新ものづくりネ ットワーク構築支援事業」委員等、政策提言にも携わっている。

東京2020オリンピック・パラリンピックでは、世界初のリサイクル3Dプリントによる表彰台制作の設計統括を務め、2025年大阪万博では日本政府館において、2機のロボットアーム型3Dプリンタを用いたインスタレーション「双鶴」を実現させた。現在は神奈川県鎌倉市にサテライトラボを構え、自治体を巻き込んだトランジションデザインの実証的研究に注力している。

Messages

履修希望の方へ

田中浩也研究室は「モノづくり」と「社会変革」という2つの要素を高次に統合することを学びます。 そのために、ラボ(研究室)での制作活動と、フィールド(地域)での観察・実験活動を何度も往復します。 また仲間や外部コラボレーターとのコミュニケーションを大切にし、チームでより大きな成果を出すことにもこだわります。

選抜の方法

田中浩也研究室に入る際には、まず3D-CADを覚え、卓上3Dプリンタ(1台数万円)を当たり前に使いこなせるようになってきてください。SFC生であれば、研究会に入る前にも、メディアセンターFabSpaceで3Dプリンタをはじめ、ファブ機材に自由に触れることのできる環境が用意されています。同時に、従来のデザインの基礎の上に、「トランジション・デザイン」の思想と、現在までの動向を一通り学んできてください。2024年に発売された「世界観のデザイン」という書籍を推薦します。履修選抜は、「モノづくり」と「社会変革」という2つの要素を統合する基礎的な準備ができているかどうかで判断します。

大学院生

田中浩也研究室には、学外からも、海外からも、多様な大学院生が集まってきます。近年は社会人大学生も多く在籍しています。 より精緻かつ具体的なリサーチクエスチョンを掲げ、「社会変革のためのデザイン方法論」についてさまざまに議論できる大学院生を募集しています。

共同研究希望の方へ

慶應義塾大学KGRI 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センター(dmec.sfc.keio.ac.jp)よりお問い合わせください。