前半戦は以下のことを行いました。
[1] 自然観察 ×2
“表面のテクスチャだけではなく、内部の構造までを観察すること”
“機能と形状の一致について考えること”
[2] CAD Modelling (Rhinoではなく、VoxCAD)
[3] CAE Simulation (OptiShape)
[4] CAM Manufacturing (Repetierではなく、G-Code Processing)
[5] Material Experiment
後半は、2つのセクションと1つのプロジェクトを行います。
<Section 1> GrasshopperによるCAD- CAE- CAMの統合
<Section 2> Biomimetic Design (最終自由課題)
<Project> 電通3Dプリンタインスタレーション
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Why Grasshopper?
[ 従来の工業デザインのプロセス]
1. 設計: 「 ( 狭義の) デザイナー」が””色”と”カタチ”を決めてCADで3Dを起こしてCGでレンダリングする
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2. 解析: 構造エンジニアがCAEでシミュレーションして、構造や材料を決めて、デザインを修正する
↓
3. 製造: 工場のスタッフが、機械の加工設定を決めて、CAMを操作して製造する
ex. 国立競技場
[ 従来の “クラフト”のプロセス]
ひとりが、設計と製造を行う (解析は普通行わない。解析は失敗の許されない大型の建築や橋など、あるいは船や自動車のエンジンなどの高度機能製品で行われることが多かったため)。
また、これまではあまりデジタルは取り入れられなかった。
[これからのデザインプロセス]
ひとりが、設計(CAD) と解析(CAE) と製造(CAM) をひとまとめに行う。
CAI (Computer Aided Integration), CAF (Computer Aided Fabrication)
直線モデルから三角形モデルへ。
さらに、デジタルとフィジカルを横断したデザインプロセスへ。
その場合の問題点: “CAD/ CAE/ CAMが分離していること”
Grasshopperは、CADを「自分なりに拡張していく」ツールである。
拡張の仕方は3つ
(1) グラフィカル・アルゴリズム・エディター
(2) Rhino Python
(3) ライブラリ Food4Rhino
Grasshopperの活用例
[1] -1 寸法の微調整: パラメトリック・デザイン (Solidworksと比較しよう) 人間の作業を支援
[1] -2 未知なるカタチのバリエーションの生成:
[2] アルゴリズミック・デザイン (ボロノイ分割など) 人間ではできないデザイン形状の「生成」 (TopMod)
[3] 自分なりに「拡張」していった結果としての、自分だけのデザイン環境の構築
(CAD + CAE Kangaloo + CAM 1 silkworm、さらにはカメラ入力、 モーター出力(FireFly))
(Grasshopper 初級課題)
「クリスマス・オーナメント」のどれかを題材として、後から複数のパラメーターで長さ、角度、大きさ、かたちなどを変更できるように、「パラメトリック・モデル」をつくってください。
(Grasshoper 上級課題): ある具体的な「植物」「花」「野菜」のどれかを見つけて、その特徴からアルゴリズムを導き出し、それにぴったり合う「鉢植え」「花瓶」「かご」をデザインしてください(FABまでしなくてもよい)。
ex. 意匠的: ひまわりの花のつくられかたからそのグラフィックパターンをデザインに生かす
機能的: すべての枝が穴から出るように「多孔質(ポーラス)」な花瓶をつくる
必ず読むべき本:
理論編 『設計の設計』
スキル編 『Grasshopper入門』『Rhino Grasshopper 建築デザインハンドブック』
将来に渡って~
根本的な解決は「ボクセルモデル」ですべてを統合すること
(サーフェイスモデルでは、物体の「表面」のかたちしかデザインしておらず、「内部」まで制御できていないから) だから、VoxCADとVoxEffectsは大事!