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Form Genome


Form Genome

限られた種類の形状モジュール(=部分)の組み合わせでつくられた立体(=全体)は画一的になり、また一方すべてが異なるモジュール(=部分)でひとつの立体(=全体)を実現するとすれば再利用が不可能になってしまう、というパラドックスがあります。この研究で探索しているのは、その”あいだ”の可能性です。「いくつか」のモジュール(=部分)で十分に多様性のある「いくつか」の立体(=全体)を実現できるという、必要十分なポイントを発見することはできないでしょうか?

たとえば人間のDNAは4種類(AGCT)だけの組み合わせで構成され、またアミノ酸は20種類だけの組み合わせで構成されているように、この研究は、多様な「かたち(立体:Form)」を構成する最小限の「新しい遺伝子形」を発見し定義する試みです。

ただ、60年代~70年代に流行した、対称性や反復性を生み出す多面体や半正多面体などの純粋幾何図形を用いるのではなく、複雑な環境に適応することもできるBio-Geometricなデザインの可能性を考慮に入れ、不定形な形状も生み出せる想定で進めています。

最初の試行として、1: √2: 2の長さだけから構成される3角形(全:9通り)を用意し、それらを組み合わせてつくられる立体を探索しています。

9種類の多角形だけを組み合わせると、有限個の多面体(各面が異なる形状を持った正四面体)が現れました。
これらを繋げていくと、結晶のような構造体が現れることになるでしょう。


Photo by Jon Zander

(“Grotto” by Aranda Lasch)

http://www.pastemagazine.com/blogs/ctrl-v/2008/10/crystal-bands-are-the-new-animal-bands.html
http://blogs.miaminewtimes.com/cultist/2008/09/arandalasch_chosen_for_design.php
http://www.guallart.com/projects/ocean-plaza