月別アーカイブ: 2014年12月

2014年秋 Intro to CodeLab最終課題

「マテリアルとコンピュテーション/ファブリケーション」  / ArchiFABを念頭において・・・・・

ある「マテリアル」から発想し、人間ではできないマテリアルの可能性を引き出すために、
独自のソフト/スクリプトを作成し (Processing, Rhino, Grasshopper)、その計算プロセス
(コンピュテーション)を通じて、マテリアルを活かした「もの」をつくってください。
CAD, CAE, CAMを必要に応じて自由に組み合わせて「もの」をつくってください。
場合によっては、工作機械そのものをつくっても構いません。

“Material”-> CAD-> CAE-> CAM

参考事例

土岐謙次
Neri Oxman
Food Printer
Achim Menges
Dukta Bending
大嶋泰介 (木材)
Atsushi Masumori  (膜・面)

風船
田中浩也
iAAc

参考;
Grasshopperのコミュニティ
OpenProcessing

次回1/6に、最終発表の構想を以下のもので発表してください。
・扱う「素材」(必ず実物を持ってくること)
・つくりたいと思っているシステム(イラスト、スケッチ、ダイヤグラム)
・つくりたいと思っている装置(イラスト、スケッチ、ダイヤグラム)
・作業スケジュール
・冬休み、お正月のあいだにつくった「プロトタイプ」「モックアップ」

 

12/9

Intro to FabLabのみなさん、今日はごめんなさい。どうしても出れません。司会はチューターの4人のうちのどなたか、お願いします(先学期は、あさのくんとこのみさんがやってくれたので、このおふたりに頼らないで、今学期のチューターのうちのどなたか、お願いします)。以下のメニューをお願いします。

1.  安達くんの「オリジナル・フィラメント」発表
もしやってきていない場合には追放。
おもしろかったら大拍手。安達

2. Grasshopper課題発表 &  電通展示用データ提出

さて、発表です!

そして、今日のうちに、各自STLファイルを12個ずつ生成して、名前や所属などの製作者情報と一緒に、ひとしくんに提出をしましょう。GrasshopperからRhinoの通常画面に形態を置くには「Bake(焼く、という意味)」ボタンを押します。

安達 廣田 駒野 望月

岡本 大庭 佐藤 若杉

 

3. 来週までの課題!

来週までの課題は、「自分の関心のあるGrasshopperの「拡張プラグイン」をインストールして、それを使った「創造的なサンプル」を何かつくってくる」です。プラグインは、前回紹介したFood4Rhinoなどからダウンロード可能です(Food4Rhino以外にもたくさんあります)。プラグインには、CAD機能の拡張(かたちをつくるもの)、CAE機能の拡張(シミュレーションをするためのもの)、CAM機能の拡張(G-Code出力など)があります。そろそろ、自分の関心の方向性を定めて、もしかしたら今後の自分の制作&研究でも使っていきそうなものを選びましょう。ただし、バージョンなどいろいろな厄介な問題もあり、スムーズにいかないことも多々あります。そのため、

・ダウンロードからプラグインのインストールまでの過程も、ログに残してくること

そして、
・そのプラグインの意味、機能、目的をしっかり理解して、面白いサンプルを作ってきてください。
なんとなく「触ってきた」」じゃだめですよ。偶然こんなのできました、もだめです。
きちんと理解して「使いこなして」くること、そして、そのプラグインをきちんと説明できる「先生」になってください。

では、来週!!!

 

12/2

前半戦は以下のことを行いました。

[1]  自然観察 ×2
“表面のテクスチャだけではなく、内部の構造までを観察すること”
“機能と形状の一致について考えること”
[2]  CAD Modelling (Rhinoではなく、VoxCAD)
[3]  CAE Simulation (OptiShape)
[4]  CAM Manufacturing (Repetierではなく、G-Code Processing)
[5]  Material Experiment

後半は、2つのセクションと1つのプロジェクトを行います。
<Section 1>  GrasshopperによるCAD- CAE- CAMの統合
<Section 2>  Biomimetic Design (最終自由課題)
<Project> 電通3Dプリンタインスタレーション
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Why Grasshopper?

[ 従来の工業デザインのプロセス]
1. 設計: 「 ( 狭義の) デザイナー」が””色”と”カタチ”を決めてCADで3Dを起こしてCGでレンダリングする

2. 解析: 構造エンジニアがCAEでシミュレーションして、構造や材料を決めて、デザインを修正する

3. 製造: 工場のスタッフが、機械の加工設定を決めて、CAMを操作して製造する

ex. 国立競技場

[ 従来の “クラフト”のプロセス]
ひとりが、設計と製造を行う (解析は普通行わない。解析は失敗の許されない大型の建築や橋など、あるいは船や自動車のエンジンなどの高度機能製品で行われることが多かったため)。
また、これまではあまりデジタルは取り入れられなかった。

[これからのデザインプロセス]
ひとりが、設計(CAD) と解析(CAE) と製造(CAM) をひとまとめに行う。
CAI (Computer Aided Integration), CAF (Computer Aided Fabrication)
直線モデルから三角形モデルへ。
さらに、デジタルとフィジカルを横断したデザインプロセスへ。

その場合の問題点: “CAD/ CAE/ CAMが分離していること”

Grasshopperは、CADを「自分なりに拡張していく」ツールである。
拡張の仕方は3つ
(1)  グラフィカル・アルゴリズム・エディター
(2)  Rhino Python
(3)  ライブラリ  Food4Rhino

Grasshopperの活用例
[1] -1 寸法の微調整: パラメトリック・デザイン  (Solidworksと比較しよう)  人間の作業を支援
[1] -2  未知なるカタチのバリエーションの生成:
[2]  アルゴリズミック・デザイン (ボロノイ分割など) 人間ではできないデザイン形状の「生成」 (TopMod)
[3]  自分なりに「拡張」していった結果としての、自分だけのデザイン環境の構築
(CAD + CAE Kangaloo + CAM 1 silkworm、さらにはカメラ入力、 モーター出力(FireFly))

(Grasshopper 初級課題)
「クリスマス・オーナメント」のどれかを題材として、後から複数のパラメーターで長さ、角度、大きさ、かたちなどを変更できるように、「パラメトリック・モデル」をつくってください。

(Grasshoper 上級課題):  ある具体的な「植物」「花」「野菜」のどれかを見つけて、その特徴からアルゴリズムを導き出し、それにぴったり合う「鉢植え」「花瓶」「かご」をデザインしてください(FABまでしなくてもよい)。

ex.  意匠的: ひまわりの花のつくられかたからそのグラフィックパターンをデザインに生かす
機能的: すべての枝が穴から出るように「多孔質(ポーラス)」な花瓶をつくる

必ず読むべき本:
理論編 『設計の設計』
スキル編 『Grasshopper入門』『Rhino Grasshopper 建築デザインハンドブック』

将来に渡って~
根本的な解決は「ボクセルモデル」ですべてを統合すること
(サーフェイスモデルでは、物体の「表面」のかたちしかデザインしておらず、「内部」まで制御できていないから) だから、VoxCADとVoxEffectsは大事!