月別アーカイブ: 2014年8月

Laser Pro Spirit GLS使用マニュアル(関内NU)

〈レーザーカッター用データの作り方〉

1.レーザーカッター用PCのCorel DRAW X5を起動する。

2.加工したいデータを開く。

3.画面左上のアートボードの大きさをカスタムからSpirit GLSに変更する。

4.データを編集する。

①彫刻・カットデータの区別

彫刻:彫刻データは塗りつぶしデータの黒い部分が彫刻されます。基本的には彫刻データは黒と白(グレースケール)で作られたデータです。

カット:アウトラインデータは基本的にはカット(切り抜きデータ)です。輪郭線サイズは必ず「極細線」に設定してください。

(詳しくはマニュアルP4〜5に記載)

②色の設定

レーザーカッター用PCのCorel DRAWには、カラーパレットに16種類のペンが用意されています。レーザーを出力するとき、カラーパレットの黒色から茶色までの順番に加工されます。また、この後レーザーのスピードやパワーを設定する際、色ごとに設定することになります。

(詳しくはマニュアルP6〜7に記載)

 

5.印刷設定

①印刷ページ

名前:SpiritGLSが選択されていることを確認

印刷範囲:データ全てを指定して出力する時は「現行のドキュメント」を選択。選択中のデータのみを出力するときは「範囲指定」を選んでください。

環境設定:加工設定画面に移ります

印刷:データをレーザーカッターに転送する

②加工設定画面

印刷ページの環境設定をクリックし、加工設定画面に移ります。

ここでは頻繁に設定変更するところのみ説明するので、詳しくはマニュアルP33〜38を参照してください。

*Options

Mode Setting

・Black&White:黒の部分をレーザー加工します。

・Manual Color Fill:カラーパレットの色別の順番で加工します。

・3D Mode:グレースケールの階調を判断し立体的に彫刻します。

*Pen

・Pen No/Color:出力順序

・Speed:彫刻/カット速度(0.1%〜100%)

・Power:レーザー出力度(0〜100%)

・PPI:レーザーの1インチでの射出回数(30〜1524)。標準400

・Raster:塗りつぶしデータON/OFFの確認

・Vector:アウトラインデータON/OFFの確認

〈設定値参考〉マニュアル最後のページに記載

IMG_4849のコピー

*Advanced

Position Mode

・Home:左上の原点から加工開始し、終了後は右上に退避します。

・Relative:レーザーヘッド位置から加工開始します。

・Center:レーザーヘッド位置が加工の中心になります。

*Paper

Spirit GLSはカットと彫刻両方を行う場合、860×610が最大加工範囲ですが、カットのみの場合は加工範囲を960×610に拡張できます。

拡張したい場合は、Corel DRAW左上のアートボードサイズをSpirit GLS CUTに変更し、PaperのExtendにチェックを入れてください。

 

〈レーザーカッター本体の基本設定〉

1.レーザーカッターの右側にある電源スイッチを押し、電源を入れます。

2.起動したら、初期動作を終えヘッドが左上に移動し終わるまで待ちます。

材料にヘッドがぶつかって壊れる可能性があるため、初期動作を終えるまでは材料を入れないでください。

3.材料を入れ、焦点を合わせる。(マニュアルP31参照)

オートフォーカス:素材の真上に来る位置にオートフォーカスピンを取り付け、コントロールパネルのオートフォーカスボタンを押す。

マニュアルフォーカス:マニュアルフォーカスピンを取り付け、昇降台Up/Downボタンで調整する。

4.PCからデータを送信する

5.窓を開けて排気用のパイプを外に出す。

6.集塵機・コンプレッサーのスイッチを入れる。

7.Stert/Stopボタンを押して作業開始。

※コントロールパネルの操作方法はマニュアルP18参照

 

〈メンテナンス方法〉

基本工具

・レンズクリーナー(カメラレンズ用と同じものなので、無くなったらカメラ用のものを購入する。)

・綿棒

・クリーニングペーパー(これもカメラレンズ用)

・グリース

 

*レンズ・ミラーの掃除方法(マニュアルP25〜30参照)

IMG_4854 IMG_4855 IMG_4856

掃除するのは、レンズ1枚・防塵レンズ2枚・ミラー2枚の5カ所です。

ネジを外して取り出してください。

・レンズの拭き方

レンズにクリーナーを1〜2滴落として傾け、全体にクリーナー液がしみる様にする。その後、余った液を綿棒で吸い取る。

この方法でどうしても汚れが残る場合、綿棒にクリーニングペーパーを巻いて丁寧に拭く。

※表面のコーティングに傷が入る可能性があるため、綿棒で直接の清掃は避ける。

・ミラーの拭き方

クリーニングペーパーをミラーの表面に置き、その上にクリーナーを1〜2滴落とす。下のミラーを押さえながらペーパーを引っ張り、紙を滑らせるようにして掃除する。

 

 

*レールの掃除方法

レールはX軸のレール(上下)、Y軸のレール(左右両側2本ずつ)の計6本です。

12個のコロ(ヘッド部分上下2個ずつ、両側のY軸4個ずつ)も一緒に掃除します。X軸のレールは防塵カバーが付いているため、グリースを差すだけで大丈夫です。Y軸のレールは水分を含んだ布等で汚れを拭き取ってから、グリースを差します。

 

*排気口の掃除

レーザーカッター奥の排気口が汚れで塞がり、煙の排気が妨げられるので、定期的に綿棒で汚れを除去してください。

haikikou

 

*ハニカム下の銀テーブルの掃除

table

レーザーカッターの前面の扉(パススルードアー)を開け、左右にあるネジ2本を緩めてハニカムを取り外します。取り外したら、細かいゴミを掃除機で吸い取ってください。また、焦げが酷い時は洗剤を吹き付けて雑巾で拭き取ってください。銀テーブル掃除用のマジックリンと雑巾もレーザーカッター用のPCの下に置いてあります。

※ここにゴミが溜まっていると、レーザーが当たって発火する原因になります。ゴミ取りは頻繁に行ってください。

 

*銀テーブルの下の掃除

table_2

銀テーブルの下にもカットした破片が溜まり、ギアに噛むと故障の原因になります。ベルトに触らないように注意して、掃除機で定期的にゴミを取ってください。

3D Printer (SCOOVO)

SCOOVOの純正ホストはSCOOVO studioですが、Repetier hostも使えます。

Slic3r設定 2014/8/12 ver.
(一例です、印刷する内容、環境によって変わるかとおもいます)

Slic3r – Print Settings

2
34 5 6 7 8

 

Slic3r – Filament Settings

9 10

 

Slic3r – printer settings
11

1812

 

プリンタ設定
上部のPrinter>Printer settings

13 14 1516

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SCOOVOをRepetier Host – Mac edditionで動かした際のトラブルシューティング  (2014/8/14)

環境
HOST: Repetier host-mac 0.56
SLICER: Slic3PRINTER: SCOOVO

FILAMENT: SCOOVO純正 PLAφ1.75mm

今回の問題

1:フィラメントがつまる
2:出力する直前で歯車を逆回転させ、フィラメントを吐き出してしまう
3:フィラメントが泡出つ
4:ベットの一部にしか定着しない
5:Repetierでスライスしたg-codeがうまく読まれないで、途中で止まってしまう(不要なコードが入っている)


1、[フィラメントがつまる]
純正フィラメントを使いましたが、送り出す歯車の下で詰まる事が続きました。
※フィラメントが詰まると歯車が空回りしカッカッカと音が続きます。

・Replicatorシリーズではキャノーラ油をしみ込ませたスポンジをフィラメントに通すと良いと聞いたのでためしてみましたが、今回は効果なし。

・詰まった場合はフィラメントを10cmほど残して切り、エクストルーダー上部のフタ1枚を取り外しフィラメントくずを取り除く。(大抵歯車の下に団子状につっかえている)

[対策:出力していない時も高温状態にしたままにするとこのようになってしまう。こまめに温度を下げるとこの症状はなくなった]

14_8_14_scoovo

 

2、[出力する直前で歯車を逆回転させ、フィラメントを吐き出してしまう]
Runしたあと、原点まで移動し加熱が終了した後、歯車が逆回転し、フィラメントを吐き出してしまう。(間をおかずプリントをしはじめてしまう)

・SCOOVOによくある症状らしく、複数のブログで指摘されている。
→現時点では明確な解決策は不明

・問題5のスライサ/g−codeの不調と関係があるのか?
[対策:3時間ほど暖めたり、フィラメントを詰まらしたりしていたら自然と解決。大きい物を出力する際、動き出すまでフィラメントを手で押し込んでおくと、押し出されるものの、本データ出力には間に合う(が、根本的な解決にはなっていない)]

 

3、[フィラメントが泡立つ]

 ほかの3DプリンタでPLA 樹脂を出力する際は210度で加熱していたが、今回(8/7-11、空調24度設定)同じ温度で出力したところ、フィラメントが出力後泡立った。

[対策:温度を探り、普段より低温の190度で出力したところツヤのある均一な状態で出力できた。環境によって適正な温度を探すべき。]

 

4、[ベットの一部にしか定着しない]

ベットに傾きがある、又はエクストルーダーとの距離がありすぎる

SCOOVO はベットの四隅をとめるボルトを調節することで物理的に出力調整をする方式を取っている。フィラメントがベットに定着しない時はほぼ全てこの傾きに原因がある。(ベットの上に弱摩擦テープを貼っていることが前提)
ただし、4カ所のボルトの相互関係に加えてエクストルーダーとの距離の問題でもあるので、水平器をつかっても、エクストルーダーとの距離が調整できずあまり解決にならなかった。

[対策:SCOOVOできれいに印刷するためには、ラフト以降1〜3段目でガタを出さない事が求められる。そのためには、1段目はかなりエクストルーダーを押し付けた状態で出力すると良い。(目安は、ラフトをのぞいて一層目を出力したところ、少し透けるくらい。下図参照)
IMG_6879

ベットの調整方法
1:ボルトを調整する。奥二つはエクストルーダーがテープに触る高さ、手前2つはベットに触れる高さに設定する。

2:大きめのモデルをテストプリントする。
3:ベットを手で抑え適切な高さを求めながら、手前2つと右奥のボルトの高さを調整する。

 

 

 

※出力の際のポイント
一層目が奇麗に定着していないと反りの原因になる。

(成功例)
IMG_6876
IMG_6879

(失敗例)

IMG_6878

(そのまま積層をつなげてみた結果)
左:成功
右:失敗 白んでいるところが浮いてきている

IMG_6885

傾きの調整はきちんとしましょう。

 

 

5、[Repetierでスライスしたg-codeがうまく読まれないで、途中で止まってしまう(不要なコードが入っている場合も?)]

:Mac版のRepetierでスライスすると、設定していないベットの加熱などが書き込まれ、その部分で停止する

[対策:g-codeの不適切な部分を消去して動かす]
[対策: Windows版SCOOVO HOSTでスライスする]