月別アーカイブ: 2015年6月

3 x 6 Competition -ShopBot

http://www.fablabbcn.org/2008/10/4×8-design-competition/

http://fabcity.sfc.keio.ac.jp/fabspace/

「ものづくり工房」と「関内NU」両方にある、ShopBotという機械を使って、木材で「大きなもの」をつくります。
規格サイズの木の板に、3*6版(サブロク版)と、4*8版(シハチ版)があります。単位はフィートです。
今回は3*6版(サブロク版)をつかって好きなものをつくります。

ただし「置き場所」を想定して作ってください。

1. 自宅に持ち帰る
2. 椅子を作る人「カンカンガクガセンター (夏休み中に竣工)」で実際に使用されます
http://fabcity.sfc.keio.ac.jp/fabspace/
3. ゼータ館の中、あるいは周り みんなから喜ばれるもの(収納や遊具等)を製作してください。

田中から注意すること3点
[1] Shopbotを使う際には、必ず、ゴーグルを装着してください。折れたエンドミルが飛んできて目に入り、失明した人が世界のFabLabには両手で数えるほど存在します。ゴーグルを装着しないでカットしている人をみかけたら永久追放にします。

また、耳鳴りがする人が多いので、イヤーヘッドも装着してください。

なお、「ものづくり工房」でShopbotの作業をするときには、絶対に「長い髪をしばる(紙がミリングマシンに引き込まれて顔をけがした人が存在するため)」「スカート禁止(巻き込まれるため)」「汚れてもよい作業着で作業する」の3点を徹底すること。

[2] カットした材が飛んでこないように、プラモデルのような「ペグ」をつくり、あとで、のこぎりや鉄やすりで切り取ること。

[3] Inside PassとOut Side Passを気を付けること。また、コーナー(角)に上から丸い穴をあけることを忘れないでください。

[4] 作業の前にランスルーをすること。捨て板に止めるための釘の上にエンドミルが落ちたら、その瞬間、エンドミルが折れて破損します。Shopbotのエンドミルはとても高価です。折れたら注文にはものすごく時間がかかりますから、最新の注意を払って作業すること。

Intro to Fab Lab 2015

田中研3カ条
(1) 自分が来た時によりもきれいに片づけて帰ろう、そして、空間の配置や椅子がないなどの問題があれば、どんどん改善しよう
(2) 素材と機械の加工パラメータ(データ)を必ずFabbleに残そう
(3) 機械のメンテナンスは必ず行おう。そして、機械のマニュアルは整備し、必ず更新していこう。

4/7 Fabbleを登録する, 過去の作品を見る
4/14 スケッチによるアイディア
4/21 Rhinoモデリング
4/28 3Dデータ処理・3Dプリンタ
5/12 レーザーカッター
5/19 Arduino
5/26 ミシン

6/9 FabDuino
6/16 Molding and Casting (+Composite)
6/23 Revenge
6/30 MOVE !!
7/7 Shopbot/CNCミリングマシン Large Fabrication
7/14 センサビジュアライゼーション、ネットワーキング: 最終課題「名前のないものをつくる」1
7/21 最終課題「名前のないものをつくる」2
7/28 最終発表、秋学期希望者見学

最終課題 「名前のないものを作る」

[テーマ]
個人でものをつくることの本当の強さは、既存のカテゴリや既存の商品の枠を意識せず、まったくの空想から
ものを生み出すことができる点です。そして、うまれた「もの」に対して、固有の名前をつけることができます。
それはまるで「ハルロック」や「どらえもん」のアイテムのように。

[ルール]
もうひとつ、この最終課題では、Intro to FabLabでまなんだ、電子工作から機械、立体造形工作までの幅広いスキルのうち、
なるべくたくさんの要素を「同居」させ、組み合わせてください(全部とはいいません)。実はこれは上の「テーマ」と
密接にかかわっています。カテゴリの枠を超えたものを作る一つの秘訣は、複数の技術を組み合わせることです。

ミシンだけつかっていても「服(という、名前のあるもの)」しかつくれません。電子工作だけしていても「電子ガジェット(という、名前のあるもの)」しかつくれません。
しかしその2つを組み合わせてみたらどうでしょうか?

ShopBotだけつかっていても「家具(という、名前あるもの)」しかつくれません。しかし、それと歯車やギアやモーターを組み合わせてみたらどうでしょうか?

『複数のスキル・技術を束ねる(ルール)』ということと、『既存のカテゴリーに当てはまらないものをつくる(テーマ)』ことは、このようにつながっています。

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MOVE! ———動く

物理的に動く、心が動く。

[1] メカニクス(機構・機械)

– ギアの構成
デジタルファブリケーションによって「からくりの美学」の復活

– 機械の「素」
回転運動、直進運動、水平運動

 卒業生の作品

– ギアの設計
インボリュート曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E6%9B%B2%E7%B7%9A

http://geargenerator.com

“RPM”とは
rpm(アールピーエム)は、回毎分(英語:revolution per minute)または回転毎分(英語:rotation per minute)の略で、回転などの周期的現象が1分間に繰り返される回数を示す単位である。回毎分、回転/分 や r/min などとも表記される。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Rpm_%28%E5%8D%98%E4%BD%8D%29

ウォームギア
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%AE%E3%82%A2&hl=ja&biw=1525&bih=731&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=IeCIVfazKM2B8QWix4LoAQ&ved=0CAYQ_AUoAQ&dpr=0.9

ジェネバギア

クリエイティブ
http://beauty.yahoo.co.jp/enta/articles/140060

[2] Arduino/FabDuinoからモーターを動かす(そしてそれをギアでつなぐ)
https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%AE%E3%82%A2&hl=ja&biw=1525&bih=731&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=IeCIVfazKM2B8QWix4LoAQ&ved=0CAYQ_AUoAQ&dpr=0.9

4種類ある
(1) DCモーター 単純なON/OFF 高速
(2) サーボモーター 角度が指定できる。ただし360度より先に回れない
(3) ステッピングモーター 回転数を指摘できる。3Dプリンタによく使われる。
(4) ソレノイド 飛び出しON/OFF

このうち、比較的Arduinoからすぐに操作しやすいのは、
DCモーター、ソレノイド、サーボモーターの3つ
使い方はここでは説明する時間がないのだけれど、Arduino関係はたいていウェブで出てくる
http://kousaku-kousaku.blogspot.jp/2008/07/arduino.html

ただし電流が足りないケースがあり、その場合は、オペアンプやトランジスタで増幅する必要がある。
また、ステッピングモーターなど高度なものは(ケーブルが3つ以上)、一般に「モータードライバ回路」を必要とする。
モータードライバICなどをよく使用する。

(5) 既存のキットを使って、ハックするという方法もある。たとえばタミヤのギアードモーターボックスを使うと。。。。
http://fabble.cc/jun1chi/fabwalker

金属のギアを作るために・・・・RD420
http://www.originalmind.co.jp/products/kitmill_rd

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ワクワクする「MOVE! ———動く」を実現してください。

Molding and Casting 2015

Molding and Casting 2015

まずは衝撃のビデオから。

2年前の田中研の学生たちがIntro to FabLabで、実施したプロジェクトがこちらです。見てください、先輩たちのこのパワー。

そのきっかけは、このビデオでした。

浜辺で、砂型に、溶かした錫を流し込んで固めて、椅子をつくっている!

そこで、先輩たちは金属のCastingをはじめたのでした。

というわけで、今週の課題はMolding and Casting。

3Dプリンタでは「複雑なかたちのものをひとつだけ」つくることができますが、同じものをたくさんつくることはできません。その場合、3Dプリンタを何度も動かすのでは時間がかかりすぎるため、「型」をつくって、ひとつの「型」から、同じ立体を量産するということをやります。

この「型」をつくることをMolding (モールディング)、その「型」に材料を流し込んで固め、そこから立体を作ることをCasting (キャスティング)と呼びます。

Molding and Castingでは、いろいろな「素材」を使います。

型(モールド)の側は、金属、シリコン、モデリングワックス、ケミカルウッドなどの材料が、キャストの側は、同じくゴム系から、コンクリート、樹脂、氷、金属まで幅広く使えます。

Molding and Castingで一番最初に考えなければいけないことは、”「素材」の組み合わせ”です。

というのも、型(モールド)から、そこで固められた立体を取り出すときに、どちらもが固いもの同士であれば、抜き出すことができません。どちらかが柔らかければ、少しピンセットや先が細いものを差し込んで抜くことができる、あるいは、(型が再利用できなくなってはしまいますが)かなづちで叩いて壊して、中身だけを抜くことができます(「砂型」など)。 でも、どちらの場合にせよ、「2つの材料が同じような硬さ」であってはだめです。

ですので、まず、最終的に何の素材で立体をつくりたいのかを考えましょう。そして、それをつくるための「型」の素材は何が適切なのかを考えましょう。

ところで、「型」をつくる際には、2つのアプローチがあります。

[A] CNCマシンで「型」を削りだして、そこに材料を入れて固めて、立体をつくる。
[B] 3DプリンタやCNCマシンで「立体」をつくりだして、それを「型どり」して、それを固めて「立体」をつくる。

これについては、すでに今学期に前例があります。

綾田さんのチョコレート
http://aytk24.tumblr.com/post/87661598899/cnc-milling
浅野先輩のキャンドル
http://asanoqm.tumblr.com/post/85511250188/my-birthday-candle

これらのアプローチをよく勉強しましょう。
ちなみに、CNCは、原則的に、Rolandの新型「monoFAB (S)」を使ってください。従来のModela、i-modelaの「4倍」の速度で削れます。
Molding and Castingの一般的な失敗例、注意するところは以下です。

1. まず環境と身支度をすること。
この作業は、z104でも、z303でも、「部屋のなかで行ってはいけません」。
ゼータ館の中庭、扉の外で行ってください。作業時は、ゴム手袋をしてください。また、廃液を絶対にキッチンに流さないでください。

2. ゴムにせよ、コンクリートにせよ、これらは「A液」と「B液」を混ぜると硬化が始まります。
その場合、「A液」と「B液」の配合の割合が決定的に重要になります。説明書をよく読んで、適切な配合にすること。そして、その際には必ず「はかり」で重さをはかってください。目分量でやると失敗します。寸分たがわぬ量を混ぜること。

A液とB液を混ぜる際、しっかりとかき混ぜてください。かき混ぜが足りないと、泡が出ます。

3. z104いは、オーブンレンジがあると思います。福田さんお願いします。オーブンレンジで温めると、硬化が著しく速くなります。ただし温度設定は慎重に!

ここで覚えてほしいキーワードに「MSDS (Material Safety Data Sheets)があります。市販されている「材料」は、必ず、ほかのあの材料と混ぜてはダメ、この温度以上にしてはダメ、という安全性能と、耐久性能が書かれた「シート」が付属しています。これは、ネットでも検索して落とせます。

素材は、時に危険なものです。液体をこぼして、指の指紋を無くしてしまった学生も、過去にはいました。また、混ぜてはいけないもの同士を混ぜてしまった学生もいました。必ず、MSDSを読んで、その特性を調べて確認してから扱う、という習慣をつけてください。事故が起こってからでは遅いです!

4. それでも、硬化中に泡が浮き上がってしまうタイプの材料の場合には、針で一生懸命にそれを潰していきます。(いま、それをCNCでやれないか画策中なのですが)。

[SRMによる型のつくりかた]
(1) 両面がぴったりはまるように凹凸穴をつくらなければいけない
(2) 材料を流しこむための穴をあけないといけない
(3) 空気が入るための穴をあけないといけない

[ 東急ハンズに売っている”かたどり君” ]
森川このみ先輩は、実は「かたどり」の天才少女です。いろいろなTipsは、このみ先輩から聞くとよいでしょう。

今週、Castingする材料は、樹脂、コンクリート、金属、なんでも可です。

これが終わればイントロもあと3週を残すのみ。
・センサとビジュアライゼーション
・モータとギア
・ネットワーク

です。