月別アーカイブ: 2014年7月

7/8 #11 Revenge Week

ログ
安達 綾田 大庭 深井 木場
岡本 佐藤 福田 守矢

nagasisomen

田中浩也@バルセロナです。

来週15日はRoland DGの方々が再びSFCに来て、mono FABの成果報告会を行います。この種類(光造形)の3Dプリンタでかできないカタチ、AdditiveとSubtractiveの連携、思ってもいなかったような意外な活用法や組みあわせなど、この機械の先行ユーザーとして、最高のサンプルを提示してもらえたらと思います。

 

さて、今週は・・・・・

リベンジウィークです!

もう、このIntroが終わってしまったら、工作機械の使い方でいちいち質問することはできず、今度はみなさんが教える番に回ることになります。これまでのIntroのなかで、きちんとやりきれなかった回、実はさぼってしまった回、もっとやりたかった回、失敗してしまった回、集中しておらずごまかしてしまったところなどがあったと思います。そういう回の「悔しさを晴らす」のが、このリベンジウィークです。特に、最終制作でポイントになりそうなところを集中的に実験してください。最終発表はもちろん、Introで学んだ各スキルを、できるだけたくさん、多くをカバーしてくみあわせるようにしてください。

もうひとつ!

田中研では、「もの」をつくるだけでなく、それを以下に「伝えるか」のトレーニングもします。
最終発表会では、例年、みなさんに、「A1のポスター」をつくって発表してもらっています。
とはいえ、ポスターは適当につくってはいけません。

・フォントは最大2種類まで
・文字サイズは最大3種類まで
・大きな画像(大きな文字)と小さな画像(小さな文字)のメリハリをはっきりつける
・無理に色は増やさない。色を使うなら「理由」が必要
・ブロックに分けて、そこにぴったり合うように文字や写真を入れる

・写真は、必ず背景を「白」にして、綺麗なものをとる

など、「基本原則」があります。田中研では、基本的なポスターのテンプレートを
研究室共通で定めています。それを使ってください。

そして今年は、もう一歩突っ込みます。

ひとつは「ムービー」をつくってください。最近では、つくったものはビデオにまとめて、それをウェブに投稿しても使うし、展示で上映もするし、プレゼンで流したりもします。「ムービーの編集」というスキルがいまほど重要になっている時代もないでしょう。とにかく、ムービーは重要なので、最終発表に含めるようにおねがいします。

それからもうひとつ、最終発表でつくったものの、「つくりかた」を、料理のレシピのように再現できるように
最後にまとめてもらいます。そのため、最終制作の過程では常に写真をこまめに撮影するのを忘れないようにしてください。

3つもあるから大変だけど、どれも本当に必要とされているスキルです。

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プロジェクトマネジメント
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さて今週の2個目の宿題は、「最終発表までのスケジュールを計画する」です。
みなさん、ギリギリになってから慌てて作業をはじめていませんか?
そして、発表の日に「できたところまで」発表すればいいや、と思っていませんか?
予定も立てないで即興で作業をしていませんか?

それはつまり、「今日」という時間から、作業を足し算していって、当日を迎える、というパターンですね。
往々にして、間に合わなかったり、ギリギリになってごまかすパターンです。

ダメです。

いますぐやって欲しいことは、むしろ、「締め切り」をまず強く自覚して、その日にはきちんと計画通りにできていなければならない。そのために、「逆算」して、今から何をいつどのようにすればよいのかを考えておくことです。

しかし、学生に「スケジュール立案」をさせると良く間違えます。それは「何もかもが順調にいく」ことしか
計画できない、ということです。ものづくりでは、予定通りにいかないことも、試行錯誤が必要なことも、
後戻りすることも多々あります。そういう場合に、どのように対処するのか、そのためのバックアップをとってあるのか、余裕のあるスケジュールになっているのか。そういうことも良く考えてください。

「失敗する」ことの恐ろしさを知らない、というのが学生の最大の弱点なんだと思います。
失敗すればするほど、ものづくりの怖さを覚え、スケジュールを前倒しで作業を始めるようになります。

スケジュールを立てるときに、「締め切りの前日に完成する」スケジュールを立てる人はダメだと僕は思います。「締め切り1週間前に完成する」ようにスケジュールを立てるのが正しいと思います。

いろんな不測の事態が起こることも考慮に入れて、最終発表までのスケジュールをつくってください。
これは、いま、今日の時間のうちにやってしまいましょう。あさの先輩、このみ先輩、もしかしたら藤吉先輩もいるのかな?

イントロ最終回までのスケジュールを決めること。秋葉原まで買い物にいくなら誰かが代表して買いにいってシェアすること。そうした「立案」の時間に、今日の後半は使って下さい。では、Skypeで出れたら出るからね!

→ 予定のたてかた・ログの目標
http://fab.cba.mit.edu/classes/MIT/863.10/people/adam.setapen/finalProject/

→ Instructables にまとめた fab table
http://www.instructables.com/id/How-to-make-Fab-Table/

 

茂樹さんの Codelab最終課題

中村さんの wave form media

広瀬さんの manual NC plotter

升森さんの self assembly module

浅倉さん+森川さんの fabX project

芹澤さんの puzzle house

robo rainbow

7/1 #10 Roland Week

ログ
安達 綾田 大庭 深井 木場
岡本 佐藤 福田 守矢

 

(先週分より引用)
さて、ひととおり課題を説明しましたが、最後にまだ課題があるんです。
今回は、2週間あるので、課題も「2つ」あるんです。長いですね。あとすこしの我慢。

もうひとつの課題は、「Roland MonoFABの未来を考える」というものです。
今回、RolandDGさんから、A型(Additive)と、S型(Subtractive)の2機をお借りしているのは、
この「2機の組み合わせ」で何ができるか?ということを考える役割を、我々が担っているからです。

これは共同研究の一環ですね。

ふつうに考えると、
A型(Additive)は「試作用」。最終的にはS型(Subtractive)で「型」をつくって量産する。

という組み合わせしか考えないそうです。Aで何度も試して、Sで本格的につくる。
しかし私はそれだけではないような気がしています。

A型(Additive)は「材料の足し算」。S型(Subtractive)は「材料の引き算」なんだから、
Aで出した3Dプリント品を、Sで表面を少し削ってツルツルにしたりできないかなーと思ったり、
穴をあけたりできないかなーと思ったりします。AとSを対等につかうことはできないのかな。

もしくは、それぞれで得意な素材を得意な加工法で「部品」をつくり、2つの部品を組み合わせて何かにする、といった。

そこでみなさんに考えてほしいのが、「A型(Additive)とS型(Subtractive)の新しい組み合わせ技」です。2台セットであって、はじめて可能になる「ものづくり」とはどんなものでしょうか?

コレ、ひとし先輩にもいろいろ聞いてください。彼は3Dプリンタおにいさんなので、A型についてはいろいろアドバイスをくれると思います。今週はS型もからめてもっと使っていきましょう。

Intro生、必読 Roland MonoFAB
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1406/25/news153.html