Origami (Foldable, Movable) Furniture Ver 0.6- Fabricated


ShopBotでの切り出しが終わりました。今回はバーチ板(0.5インチ厚)の4×8板を使用しています。このあと組み立て+ヒンジの取り付けです。さて、こうやってオリガミ家具を試作(あくまでまだプロトタイプ)をつくっているのには、いくつかのコンテクストが重層的になっているのですが・・・

[1] Practical Use
この家具はMITの現在の研究室(House_n)で本当に使用されることが想定されています。Prof. Kent Larsonの最初のRequirementは「3~4人の学生が使えるワークスペース/プロジェクターやグリーンボードでのミーティングもできるような/緩やかなゾーニング/本棚や研究紹介用の展示台も」というものでした。しかしその後、MITで何ヶ月か過ごすうちに、いくつかこの空間の実際の使われ方が分かってきました(リサーチフェーズ)。
―大学院生は自分の本や資料を研究室に置くが、学部生は置かない(ラップトップを持ってきて仕事をして帰るだけ)
―ソフトウェア・エンジニアリングの学生はPCで作業中全く運動をしないということが問題となっている(エクササイズ)
―他者が何の作業をしているのか観測不可能(活動のオブザーバビリティの低下)
―思ったよりも空間が狭く、すべての機能を入れられない
―視線を妨げない
等々です。

そこで、狭い空間の有効活用+エクササイズの促進+活動内容を自ら「表現」する(クリエイティヴィティ)という3つのフォーカスポイントから「折り紙」という解が浮上しました。

[1a] エクササイズの促進→ New Kind Of Ergonomics

(But it’s a big issue///)



[1b] 活動内容を自ら「表現」する(クリエイティヴィティ)
→Ubicomp05の論文

FlexSpace: Portable Media Habitat
Saranont Limpananont
Interactive Telecommunications Program

http://itp.nyu.edu/papers/uploads/FlexSpace_Ubicomp05.pdf


[1c] 狭い空間の有効活用→ 日本的空間(布団、ちゃぶ台)家具の入れ替えによって機能をモードチェンジする)

http://www.designtope.net/shujihou/28.htm

[2]  デジタルマテリアリティ/ 函館バープロジェクト/ フォールディング
いま、Digital Materialityということを考えていますが、これを実現するキーコンセプトは「スケーラビリティ(拡大縮小性)」「マテリアル・ダイバーシティ(素材多様性)」「リバーシビリティ(可逆性)」の3つであるということが見えてきました。「リバーシビリティ(可逆性)」を考えたとき、レゴ/GIKキットのような分解/組み立てのモジュラー方式(そしてその身体スケールへの拡張を狙った函館バープロジェクト)はひとつの解ですが、もうひとつ、折り紙/一枚の服/ロール紙のような展開/折り畳みのフォールド方式が大きな可能性としてあります。折り紙に関しては、「可能世界空間論」展で一緒だった舘智宏さんや、現在MITで講義をしているErik Demaineからも影響を受けています。



[3] 「放牧遊具」プロジェクト/ ユニバーサリティ/ 使用のランゲージ
今回の折り紙家具には、各面に回転/方向センサが取り付けられており、家具の状態(Configuration)をそのままデータとして取得し配信する予定(Pachubeを使用する予定)にしています。こうした、家具の状態(Configuration)をロギングして、そこから「使用法」のパターンを抽出して共有しようというアイディアは、実は10年ほど前にm_SITE_rと一緒に「西小山公園計画」で提案した「放牧遊具」プロジェクトに端を発しています。

「自由にレイアウトを変えられる」状態でデザインを放置(放棄)するのではなく、「どんなレイアウトが有意味なのか」を事後的にユーザの使用の中で検証しそのトライ&エラーの知識をウェブ経由で集めてみたいと考えていたのです。「使用法」のランゲージです。

ユーザに委ねるデザインとユーザから事後的に知識がフィードバックしてくるアーキテクチャを「同時に」「セットで」提案すると言うのがここでの立ち位置となります。(MITでもよく議論しますが、通常は前者=シンセシスがデザイナー、後者=アナリシッスがリサーチサイエンティストと分業されてしまいますので)。



とはいえ、今回の折り紙家具では位置情報を取得できません(GPSが使えない屋内の致命的な欠点)。しかしさまざまなConfigurationの情報を取り続けることで、逆に、面白いレイアウト・アレンジメントや使用法を開拓するトリガーにはならないかと期待しているところです。






Origami (Foldable, Movable) Furniture Ver 0.6- Fabricated